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「司沙、顔上げて?」
「え?」っと僕を見上げたその顔を、両手で捕まえるようにして…
その唇にキスを落とした。
うわヤバい、壊れるかも…
ようやく取り戻した唇は、今までキスだと思ってたものはなんだったのかと思うほど別格で。
そのまま2人、溶けていく…
つもりだったのに、キミが僕の胸を押し退ける。
「え、なんのまね…」
「っ、人目があるじゃん!」
いや暗いし、キミがそれゆう?
「僕はもう、誰も目に入らないよ。
今もこの先もずっと、司沙しか映らない」
気持ちと現状をリンクさせて、続きを促すと…
「っ…
その目ふし穴なんじゃなぁい!?」
「いや喩えだからねっ!?」
そんな調子で妨害される。
なのに、途端しおらしく。
「てか、さっ…
久しぶりすぎて、これ以上やると心臓が壊れそーなんだけどっ…」
なんて。
悩ましげな表情を浮かべて、そう背ける…
なにその下げて上げる巧妙プレイ!
相変わらずキミは、ツンデレ小悪魔で…
僕はいっそうあおられる。
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