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アルバの義母であり、ギルドマスターであるカリィは美しいだけではなく、明るく面倒見の良い女性だ。長い髪と同じ榛色の目を細め、ようやくアルバの横抱きから解放され、来客用のソファに座った少年に言う。
「行くところがないんなら、ここで暮らせばいいわよ」
そう、ここまではアルバも予想していた。実は彼も昔、こんな感じで彼女に拾われたからだ。
しかし少年が今年、十六歳になると解ったことで話は変わった。変わってしまった。
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