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「君、この学校の子?」
「あ、はい」
あれ、言葉が上手く出て来ない。
喉が詰まるような感覚に息苦しさを覚える。
「荷物散らばっちゃったね。拾うの手伝うよ」
彼は再び腰を屈め、私の荷物をまとめて「はい、どうぞ」と笑顔で渡してくれた。
「ありがとうございます」
胸のドキドキが……
「……そんなにじっと見て、俺の顔に何か付いてる?」
完全に、静かになった。
「……あなた、声優になったらいいと思う」
「……え?」
私は、彼の運命を変えるアドバイスをしちゃったと思った。
おしまい、かな?
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