運命のフィルム

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現在、過去、未来が同時に存在する止まった時間とは、どの様な状態なのだろう。 ここで映画のフィルムを想像して頂きたい。 ご存知の様に、映画とはフィルムに高速度撮影された静止画を、映写機で連続してスクリーンに投影することによって、動きを見せている。 つまりフィルムの一コマは、単なる静止画である。 例えば、貴方の一生涯を撮影した映画があるとしてみよう。 そしてフィルムの一コマ(静止画)=止まった時間とする。 既にスクリーンに映し出され、見終えたフィルムは過去。 スクリーンに映し出されている一コマは、貴方が見ている現在。 そして未だスクリーンに映されていないフィルムは未来である。 つまり時間とは、映画のように止まった時間の連続経過であり、一本のフィルムにオープニングからラストシーンまでが納められているように、過去から未来までが同じ宇宙に同時に存分しているのである。 そして全てのコマに貴方が写っているように、全ての時間に貴方は存外し、映画のラストシーンが決まっているように、未来も既に決定しているのだ。
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