【3】俺はお兄ちゃん

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ーーーー九月になって、二学期に入ったものの。 まだまだ残暑が厳しい、暑い毎日が続いている。 「拓海くん、おっはよ~。」 「おはよ。今日もあっついな。」 俺のクラス内で、一、二を争う可愛さと言われている里菜ちん……こと青木 里菜が、いつものように俺に挨拶してくる。 確かに、里菜ちんの可愛さは認めるが。 やっぱり、俺にとっては可愛いだけの、所詮アイドルみたいな存在だ。 ……そんな事より。 どうも、俺は先月の夏祭り以来。 奈々の事を、変に意識してしまっている気がする。 毎日の小学校への送迎は、もちろん欠かさずこなしてはいるものの。 以前とは違った視点で、奈々を見るようになっている気がする。
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