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……ホットドリンクを飲み終えて、身体がだいぶ温まった頃。
さっきまで普通に笑顔で会話していた成実ちゃんが、急に真剣な表情で口を開いた。
「……拓海先輩。私達そろそろ付き合って二か月位になりますよね?」
「……そうだけど?」
俺は、成実ちゃんが何を言いたいのか、本当は大体予想がついていた。
でも、敢えてそれに気付かない振りをする俺は……ずるい男なのだろうか。
……実は、俺達は。
未だにキスすらしていない、手を繋いだりハグする程度の、清い男女関係なのだ。
まだ中学二年生だし、今まで彼女も居なかったから。
もちろん、俺はまだ誰とも、キスも……その先もした事がない。
まぁ、当たり前と言えば当たり前だけど。
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