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「……拓海先輩。私達そろそろ付き合って二か月位になりますよね?」
「……そうだけど?」
俺の手を、ギュッと握り締めながら、成実ちゃんが潤んだ瞳で、俺をじっと見つめてくる。
「……私。拓海先輩と……キスしたいです。」
「……っ!?」
そのまま、ゆっくりと瞳を閉じて、俺の行動を待つ彼女。
その手は、小刻みに少し震えている。
(成実ちゃん……この行動をするのに、一体どれだけの勇気がいったんだろう。
俺……彼氏として、きちんと応えないと……。)
俺にとって、これは初めてのキス。
初めての彼女とするのは、自然な流れなんだから……何も迷う事はない。
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