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「お前に大事な話があるんだ。 ……最後まできちんと聞いてくれるか?」
きっと、さっきの話の事だろう。
まだ中二の俺でも、その位の察しはつく。
この14年間、両親にずっと騙され続けていたと言う、苛立つ気持ちも正直あるけど。
今はそれよりも、真実を知りたい想いが強くて、俺は無言で首を縦に振った。
「……これから話す事は、まだ中二のお前には、全部受け止められないかもしれない。
でも……これだけは分かって欲しい。
どんな事があっても、お前は俺達にとって、かけがえのない存在だと言う事を……。」
父さんは、そう前置きをしてから。
淡々と、ゆっくり昔話を語り始めた。
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