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「……本当は、お前が16歳になったら、話すつもりだった。
でも……。お前、さっき俺達の話……聞いてたよな?」
俺は父さんに図星をつかれて、次第に顔がピクピクと引きつって来た。
(さっき、俺なりに誤魔化したつもりだったのに……バレてたのか!?)
「なっ……何の話だよ!? 俺は何も……。」
「……拓海。お前は昔から、嘘をつく時は必ず、ある癖があって、分かりやすいんだ。
だから、誤魔化しても無駄だぞ?」
(くそっ……やっぱり父さんには敵わないな。)
「……あぁ、そうだよ。
さっき風呂上がりに、たまたま二人の会話が聞こえてきたんだから……仕方ないだろ。」
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