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「拓海、おはよう。」
「……おはよう。」
今朝も、いつものように家族四人で、朝食を食べる。
香ばしいトーストと、ベーコン入りの目玉焼きの香り。
普段なら食欲をそそられるその香りさえも、今の俺には何の魅力も感じない。
「……ごちそうさま。」
「お兄ちゃん? 目玉焼きが残ってるよ?」
「……奈々、それ好きだろ? 今日はお前にやるよ。」
「本当!? やった~!!」
奈々に真実を知られたくない俺は……。
何事も無かったかのように、振る舞う決心をした。
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