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「……と言う訳で!! また三学期から、ただの先輩と後輩として、よろしくお願いしますね、シスコン先輩。」
「……えっ!?」
『シスコン先輩』
俺の本命が誰なのかを、知ってか知らずか、そんな一言を残して、成実ちゃんはくるっと背中を向けて。
手の平をヒラヒラさせて、俺の前から姿を消した。
……こうして、俺は新年早々、呆気なく振られてしまい。
一人寂しく、自宅へ戻る羽目になった。
でも、こうなったのは自業自得だし。
不思議と気持ちがスッキリ軽くなったような……新しい年と共に、新しい自分に生まれ変われそうな。
そんな清々しい想いも、自分の心の中に芽生えた気がした。
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