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「拓海。お前、今朝も奈々ちゃん見送ってきたのか? 毎日よくやるよな~。」
「うっせーよ、陸人(りくと)。奈々は可愛いから、変質者に襲われても困るしな。それに、変な虫がつかないようにだな……。」
「はいはい、親バカならぬ兄バカだな~本当。そろそろ妹離れしないと、お前このままずっと彼女できないぞ?」
力説する俺の言葉を遮るように、溜め息混じりに話しているコイツは、誰かと言うと。
幼稚園からずっと同級生の幼馴染みで、俺の親友でもある、浜口 陸人。
家も近所なので、奈々の事も昔から良く知っている。
「別に今は、彼女なんて全然興味ないし。自分の事より妹の方が心配だからさ。」
「……ははっ。相変わらずのシスコン振りだな、拓海。」
「……別に、そんなんじゃねーし。兄妹なんだから、心配するのは当たり前だろ。」
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