雅の話

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「俺、聞き耳頭巾のように昔ばなしに出てくる宝物って他にも存在すると思っているんだ。多くの人が信じていないから、おとぎ話とされているだけでさ。……だから俺は昔ばなしに出てくる宝は本当にあるということを証明するために、宝探しをするんだ!……人が信じてくれないことに対して、もう泣きたくないし、諦めたくないんだ」 雅は力強く言った。 多分、雅君はここに来るまでに色々大変な思いをしたのかも……。 蒼多は思ったが、それ以上に気になる言葉が頭の中に残っている。 「ねぇ!宝探しって言っていたよね?ボクも一緒に宝を探したい!」 雅の話を聞いて、ずっと蒼多の頭の中にあった言葉。それは「宝探し」という言葉だったのだ。
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