0人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいよ」
雅は蒼多のお願いをサラッと受け入れた。
「俺さ、聞き耳頭巾が本物だって言っても、ずっと信じてもらえなかったんだ。自分の家族からもさ……。だから、ちょっと家族から離れてこっちに来たんだけど、こっちに来た1番の理由は、俺の話を信じてくれる人を探したかったからなんだ。だから、ぜひ仲間になって欲しい。お願いします」
雅は頭を下げ、蒼多にお願いした。その様子に蒼多は慌てる。
「ね、ねぇ、ボクら仲間になるんだから、おじぎじゃなくて握手しようよ!」
蒼多は右手を差し出しながら提案した。
「そうだね。俺達は仲間になったんだ。これからもよろしく」
「ボクの方こそよろしく」
雅と蒼多はお互いの手を握った。
「じゃあ、ボクそろそろ帰らなきゃいけないから、また明日学校で話そうよ!」
蒼多は笑顔で雅に言った。
「うん、今日はありがとう」
雅も笑顔で返事をした。
そして、蒼多は雅と雅の祖母に見送られながら自分の家に帰っていった。
最初のコメントを投稿しよう!