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彼女は入学式から首位キープ更新中の相変わらずスゴイ人だった。
意識しないと決意した想いは簡単に覆され、気がつくと視線は彼女を追ってしまう毎日が続いていた。
彼女のことで気づいたことがいくつかある。
普段クラスでは大人しいけれど、意外によく笑う。
女子に向ける笑顔はほんわかしていて、それを見てるだけで癒される自分がいること。
自ら男と話す姿を見たことはない。
でも、健のことを安心しきっているのか、楽しそうに会話している姿を見ると、大の男嫌いではなさそうだ。
その事実にほっと胸を撫で下ろした。
「……」
いや…なんで俺、安心してんの…。
…クソッ。
健、近すぎ…。
もっと離れて話せよ。
健はわざと俺に見せつけるような真似をしている。
そんな腹黒い健の策略に気づきもしない彼女。
楽しそうに微笑み合う二人を見て、胸の中から正体不明な黒い感情がじわじわと浮き出ていくのを感じた。
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