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ありがとうと真っ赤な顔で受け取る白川さんが視界に入り、またあの正体不明なドス黒い感情が胸の中で疼き出す。
これはただの庇護本能…そうに決まってる。
あの自信のない寂しそうな表情が忘れられないだけ。
男に触れられると蕁麻疹が出ると聞いて、同情の念が感化しただけ。
「って、楢崎くんもいちごオレとか飲むんだ!?
超意外!」
「コラ、平野。俺がいちごオレ飲んでて悪いかっ。
好きなんだから仕方ねぇだろ?
……てか、健たちも一緒に笑ってんじゃねぇよ」
「だってウケるよな。
この顔でいちごオレって……」
「たしかに似合わない!
似合わなさすぎる…!」
「…お前ら…」
似合わないのは十分知っていますけど。
俺といちごオレの相違で盛り上がる奴らを目の前にして、絶対こいつらの前では二度と飲まないと決心する。
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