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「付き合わない?俺ら」
彼女の頬をそっと包むと、返事も待たずに唇を重ねた。
「んっ…楢崎く…」
その瞬間、強烈な炸裂音が大きく鳴り響いた。
頭上には花火が咲き開いていたけれど、そんなことを忘れてしまうくらい無我夢中だった。
突然のキスに驚いたはずなのに、彼女は精一杯応えようとしてくれる。
そんな彼女を見てしまったら、もっと欲しいと思ってしまう。
だけど、ハッとして動きを止めた。
「…ごめん」
…彼女の浴衣が無防備に乱れていた。
「浴衣、乱れてる」
「え…?…ひゃっ!」
襟元が大きく開いていて、そこから白い肌を覗かせていた。
「夢中になりすぎた。……ごめん」
彼女を見つめて、はっきり言った。
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