第6話~愛惜

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朝がきた。 冷たいミュセルの身体にすがり泣き疲れたディアンに、セオルが静かに告げる。 「あなたの母親を弔わなくてはならない。わたしがミュセルを死者の地へ送ろう。」 ディアンは母の身体を連れ去ろうとするセオルに縋った。 「私も連れていって下さい。独りは嫌です…!私もその国へ行きたい…。」 だがセオルは冷たくディアンを母から引き離す。 「死者の地には、ただ虚無があるだけ。生きた魂を持つ者と死者の地が交わることはない…。ディアン、あなたが共に行くことはできない。」 セオルはミュセルの亡骸を抱き上げ、姿を消した。 ディアンはただ一人、静寂の森の中に取り残された。 ・・・・・・・・・・
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