episode201 罪な身体

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席を立ち 逃げるように応接室を出た。 続きの間に通じる扉を閉めるや なんとか。 「おお……あぁっ……!」 今にも 口から飛び出しそうな奇声を抑え込む。 そもそも 僕は誰だっけ? 似合わぬビジネススーツに身を包み 七五三みたいななりした色男。 鏡に映り込む僕は そうさ何にも変わっちゃいない。 ――天宮和樹。 天宮家の可愛い末っ子にして疫病神。 美しい妾の子にして道化の子。 それが今じゃ この家の当主。 正式な跡取り。 ビジネスの全責任者ときてるんだから――まったく。
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