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今夜のあなたが
あまりにも素敵だから――。
僕は九条さんの耳元に一際甘い声で囁く。
「君ねえ……」
冷めた呆れ顔。
「疲れたの」
でも首に腕を回して一つキスすると。
「あのね……」
「どれだけあなたに会いたかったか分かる?」
表向き
クールなビジネスマンの顔が
「……まいったな」
たちまち優しく破顔して。
「どうしたいの?」
「……違う」
「そうか。どうして欲しいの?mon petit chat」
可愛い子猫と僕を呼び
繊細な指先は喉元をくすぐる。
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