心療内科

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その中にどんなに大量の白絵具を加えようともう、綺麗にはならないのだと知っていた。 少し前まではあんなに心の底から笑っていた気がするのに、わずかに口の端が上がるのがしんどい。 なにも考えずぼんやりとしてたい。 出来るならばこのまま一生。 真夏の車内で「心療内科に勝手に期待しすぎてうちひしがれた間抜けな可哀想な人」の闘病生活の始まりだった。
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