夢路を辿る前に

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小さい頃病気がちだった俺と違い、ずっと健康体だった兄が高校生の時に初めて体調を崩した。それからはあっという間だった。検査、入院、また検査。そして、余命宣告。 その宣告通り、兄は半年後に死んだ。突然のことに俺や両親は何の覚悟も出来ていないまま兄の死を迎えることとなった。 そして兄が死んだということを実感出来ないまま、俺は死んだはずの兄と再会する。彼の葬式が終わった夜、無意識のうちに入った兄の部屋でのことだった。
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