困った住人

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「しょうがない。出ていきたくないもの。」 「ではこの書類にサインと判子をお願いします。もし一度でも滞ったら潔く部屋を明け渡すというようなことが書いてあります。」 書類を受け取ると佐野は部屋を出た。日差しが強く照りつけて眩しかった。外はこんなにも快晴だというのに佐野の心は晴れなかった。決して気分のいいものではないがそういう仕事だと自分に言い聞かせる。あとは期日通りに払ってくれれば問題ないのだが、佐野は家主にも毎月2ヶ月分ずつ払うということで了承を得ることができたが、まず無理だろうと思っていた。
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