第3章 #2

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彼が目配せをした先には、奥まった通路が見えた。 言われなれば気付きもしないような場所だ。 「ごめん、彩香。私ちょっと抜ける。」 「ん……?オッケー。」 「くれぐれも……、飲み過ぎないでよね。」 「大丈夫だって!!任せて!!」 締まりの無い顔してよく言うよ……。 彩香と健吾を二人きりにするのは少し気が引けた。 けれども、私はあの男と会って話さなければならない事がある。
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