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自動ドアから店の外に出ても、喧騒に大差は無かった。何処を向いても様相派手な若者達が群れをなし、楽し気な笑い声が止まない。
誠さんとの生活に慣れてしまっていたせいか……、どことなく居心地の悪さを感じる。
とにかく一人になりたかった。
「待ってよ」
「………………っ」
その時、淡々とした男の声が背中に掛けられた。
ほんの少し躊躇うも、振り向きもせず私は歩き続けた。
相手が誰だろうと興味が無かった。
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