第3章 #2

1/31

246人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

第3章 #2

上階と下階を繋ぐ鉄製の螺旋階段に、二つの足音。 それが、鳴りやむと 今の今まで「メンゴ、メンゴ」と両手を擦り合わせていた彩香が、私の後方に向かいニパッと歯を見せて笑った。 つられて振り向くと、 「ヤッホー。俺、健吾でこっちが陵ね。どこ、行く?カラオケ?」 首からチェーンネックレスをぶら下げた赤髪の男がそう言って、こちらに手を振っていた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

246人が本棚に入れています
本棚に追加