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どこかにカメラでも設置されているのか、何のやりとりも無しに門が内側にゆっくりと開かれて行く。
手入れの行き届いた庭園。
その真ん中の通路を邸に向かって車が再び走り出した。
「ここに住んでるのは会長、社長夫妻に俺の両親。後は使用人が何人かってとこ。昔は一族集合してたらしいけど……まぁ……、時代ってやつ?俺自身久し振りに来たし」
外の景色を眺めながら懐かしそうに目を細める結城恭哉を横目に、私はただただ疑問しか浮かばなかった。
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