第7章

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良い具合に話を切り上げた結城恭哉が、私に「行くぞ」と言うように目で合図をした。 大広間にでも繋がるのだろうか両開きの扉を右手に、その少し手前、二階に続く階段を早足で上った。 曲線鮮やかな木製細工の手すりは触れる事さえ躊躇われ、敷き詰められた絨毯はやはり赤。 見上げる程高い吹き抜けの天井からぶら下がる、巨大シャンデリアからは優しいオレンジの光と、スワロフスキーの輝きがギラギラに放たれている。
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