第10章

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「副……社長っ……ダメです……」 「他の者にそう呼ばれてもただの役職にしか聞こえないが……、不思議だね。君の口から聞くと誘われてる気にしかならないよ」 欲情するような荒っぽい吐息が、私の耳元をくすぐる。 「…………やっ……」 「ヒロ……、魅力的な君が悪い……」 結城リゾートの社員として働きだしてから一ヶ月と少し。 私は神とも崇めるべきハズの上司のデスクの上に尻を着き、重要書類等を床に撒き散らかすという とんだ失態を犯している。
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