最終章 #2

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彼女にまで同情されるなんて、情けないったら無い。ここまで弱い女に成り下がってしまうとは……。 「……はぁ……。」 心ここに在らず。溜め息しか出ない。 「ヒロさん。お疲れ様です!」 一人になった受付で、記帳ノートに目を落としたその時、頭上から明るい声が落とされ私は顔を上げた。 「ああ、志摩くん。お疲れ様。」 小柄な体にスーツを纏う彼は、片手にポット、もう片方の手には大量の紙コップ。いつ見ても、業者並みの荷物を運んでいる。 「大盛況ですね。これも、一重にヒロさんのお力です。」 「ははっ……。なーに、言ってんのよ。私は何にもしてないじゃない。」 「またまた、謙遜なさらずに。滝先生とのタイアップが無ければこんなに報道陣も集まってませんよ。おかげで、僕も大忙しですから。」 「そんな、裏方の仕事。嫌だったら嫌だって言えば良いのに。どうせ、押し付けられてるんじゃないの?恭……っ……!」 「ヒロさん!?」
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