最終章 #2

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───ズキンッ。 そこまで口にした時、こめかみに鋭い痛みが走った。咄嗟に踞った私に、志摩くんが駆け寄るり、心配そうに何度も私の名を呼んだ。 ……大袈裟な。 「ごめん……、昨日までのラストスパートもあってちょっと寝不足だったから……。もう、平気。ありがとう。」 「そうですか……?でも、本当に顔色も良くないみたいですし……。僕が聞くのもさしでがましいですが……、恭哉さんと何かありましたか……?」 ───ズキンッ、ズキン!!! 「っ…………。大丈夫。本当に、大丈夫。」 あいつの名前が出る度に、身体中至る所が悲鳴を上げる。 どれだけ、ポンコツなんだ。この体は……。
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