最終章 #2

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「……志摩。お前の持ち場はここか?」 「いや……、違います。でもっ……、ヒロさんが」 「人の心配している暇があるなら、自分の仕事をしろ。正直、お前は最近たるんでる。」 「す、すみません……。」 相変わらず嫌な男。態度はデカイし、いっちょまえにふんぞり返っちゃって生意気だ。 「それと、マスコミ陣への応対は気を付けろ。この混雑だ……、タチの悪い奴等も紛れ込んでいるかもしれない。幹部の連中には絶対に近付かせるな。任せたぞ?」 「は、はい。」 でも、悔しいな……。それでもカッコいいって思っちゃう。恭哉と過ごした日々の中で、彼の良い部分も沢山知った。 幸せで、ゆっくりと流れる優しい時間が確かにあった。 孤独を恐れ、居場所を追い求めていた私を、見付けてくれた。 人を愛するという気持ちを教えてくれたのは─── 「ヒロさん?」 「は、はい!?」 気付けば志摩くんが目の前に立っていた。眉を潜め、不安そうな表情で。 「僕は戻りますね。あの……、あまり無理をなさらずに。ヒロさんに元気が無いと……し、心配で……」 「志摩ぁ!!何度も同じ事を言わせんな!!」 「は、はいぃ!!では、失礼します!!」
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