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ガチャリと、クッキーでできたドアを開けると、中には帽子を深く被った少年が、ぽつんと立っていた。
「こんにちは、僕。食べたいお菓子は買えたかな?」
にこりと笑いかけてきた帽子少年は、少年が何も持っていないことに気づき、「あれ?」っと呟く。
「君はお菓子を持っていないね、食べたいお菓子は見つからなかったの?」
「うん。あのね、僕ね、アップルパイが食べたいの。お母さんが作ってくれる、甘くて美味しいアップルパイが食べたいの。」
「そっかー、お母さんが作ったアップルパイが食べたいんだね。」
フム、と考える素振りをすると、ついて来てと笑いかけてきた。
ほかのみんなは、どこに行ったんだろう。
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