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"祭りがとうとう終わっちゃう、食べたいお菓子は見つかった?"
「さあ、祭りが終わる前に、君の食べたいお菓子を作らなきゃ。」
家のキッチンに着いた帽子少年は、服の袖を腕までまくり、少年に向き直る。
「その紙を全部くれたら、君の食べたいお菓子はぼくが作ってあげる。」
「本当!」
少年は、パアアッと顔が明るくなり、帽子少年もにこりと笑い、ポケットから白い布を取り出し、テーブルの上にある皿に広げた。
「愛の林檎を皿に置きます、懐かしい記憶を林檎に聴かせ、陽の光のように暖かい熱で、すべてを包み込みます。」
呪文のように唱えた帽子少年は、布をバッと取り上げた。
皿の上には、さっきまでなかったアップルパイがのっていた。
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