おかしやフェスティバル

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アップルパイ3つに切り分けて袋に入れ、青いリボンで口を結び、少年の前に差し出す。 「君が食べたいお菓子はこれでいいかな?」 「わー!!すごい!お兄ちゃん、どうやって作ったの?!」 「それは秘密だよ。さあ、その紙をおくれ。さっき入ってきたドアを、もう一度開けてみて。そしたら君は、君のおうちに帰ることができるよ。」 紙を帽子少年に渡すと、少年は聞いてきた。 「お兄ちゃんの食べたいお菓子はなあに?」 帽子少年は考えると、悲しそうに言った 「ぼくは、食べたいお菓子をまだ見つけられてないんだ。だから、みんなが食べたいお菓子を見て、ぼくが食べたいお菓子を探してるんだ。」 答えを聞いた少年は、そうなんだと呟くと、笑顔で言った。 「じゃあ、これ1個あげる!今度お兄ちゃんにあったら、お兄ちゃんの食べたいお菓子を食べさせてね!」 目を見開いた帽子少年の前に、はい、とアップルパイを出す少年。 それを大事に受け取り、帽子少年も笑った。 「必ず見つけるね。」
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