一杯目:モスコ・ミュール

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・・・・・・と、ここまでが、私が石川君から聞いた話です。 え?その後どうなったか、ですか? ・・・さぁ?石川君は何も言いませんでしたし。 たぶん気絶でもしたんだと思いますよ、私は。 これが本当の話かどうかは私には判断できませんが・・・ ただ、ですね。 彼がまだ学生の間に寮から出て、実家から通うようになったのは確かです。 かなり病院側と揉めたらしいですけどね。 最初のお話は以上です。ご満足いただけましたか? ・・・「結局どんな幽霊だったんだ?」と言われましても。 初めにお断りした通り、これは「実話」なんですよ。 私が残りの部分を創作するのは簡単ですが・・・それは実話とは呼べないでしょう? 聞いてないことはお話ししない・・・そのようなスタンスだとご理解ください。 あー・・・そう・・・ですね・・・ただ最近この話を思いだした時に・・・ 「ドアや窓を叩く音って、本当に『外側から』だったのかな?」 と思ったりはしましたね。 彼の働いていた病院には、閉鎖病棟がありましたから。 ・・・これは完全に私の想像なので、まぁ、聞き流してください。 ・・・・・・おや、モスコ終わりましたね。 ではおかわりといきましょう。 カクテルも、お話も・・・ね。
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