怪奇なサスペンスを前提にする話

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1コマ目 作者である私が自身の考えを口にする。 私「怪奇サスペンスとは怪奇な要素が含まれるサスペンス作品の事であり、そのようなホラー作品或いは作品群である事に間違いない」 私がそう呟くと、謎の存在はこう話す。 謎の存在「それは違います。怪奇サスペンスとは怪奇な要素を含むサスペンスのことではなく、サスペンスの要素を含む怪奇作品であり、ホラーというよりは不安を掻き立てる要素の強い作品群です」 怪奇サスペンスを書き始めた私はその解釈に疑問を抱きつつ、通常怪奇サスペンスと呼ばれているその作品について、作者である私はこのような考えを持ち始めた。 私「(怪奇サスペンスを書くに当たって、この物語は前提がおかしい気がする。なぜそのようなことが言えるかは分からないが、間違いなくこの物語は何かがおかしい!!!この物語は怪奇サスペンスと呼ぶにはかなりおかしいに違いないがどういう事なんだ!!)」 怪奇サスペンスの前提は怪奇サスペンスに違いないと、作者なりに思っていると謎の存在がこう語り掛ける。 謎の存在「怪奇サスペンスとは怪奇サスペンスとして存在するそのようなサスペンスではありません。なぜなら、怪奇サスペンスとは怪奇サスペンスとして存在する怪奇作品であり、ホラー作品と言っても差し支えないような作品群で、サスペンス作品であるというより怪奇作品やホラー作品と呼ぶべき作品群の中の作品です」 怪奇サスペンスにはサスペンスな内容を含むという前提があるのだろうと作者は思っていたが、そのような事実を知った作者はこう思った。それは怪奇サスペンスはサスペンスなだけにサスペンスの要素が必要であること勘違いしやすいが、怪奇サスペンスは本当にサスペンスであるというより、怪奇サスペンスはホラー作品に近い作品群であって、必ずしもサスペンスの要素はさほど必要ない。作者がそのような考えを持つと、謎の存在はこのような言葉を発する。 謎の存在「その通りです。 怪奇サスペンスとは怪奇作品であったりホラー作品であったりするような、そのような作品群であることに間違いありません。つまり、怪奇サスペンスとは怪奇なサスペンスであるというより、サスペンスな要素もある怪奇作品のことです」
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