雛鳥の罪、雛鳥の罰

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‐事件当時の新聞記事‐ 乃本町にて乗用車とトラックの衝突事故が起きた 事故原因はトラックの運転ミス トラックは乗用車の運転席部分と衝突し、そのまま電信柱に激突。 トラックの運転手と乗用車に乗っていた少女は無事救助されたが、乗用車を運転していた母親は救助が間に合わずガソリン漏れにより爆発、炎上し死亡した 亡くなったのは相沢あさひさん(40) また、あさひさんを救助に向かった救急隊員屋内拓斗(23)は爆風に巻き込まれ、頭を強く打ち意識不明の重体となっている 警察はトラックを運転していた三門コーポの社員細田久夫(56)を業務上過失致死で逮捕した ‐事件から一週間後のとある週刊誌による記事‐ 一週間前に起こった乃本町の事故を知っているだろうか? 三門コーポの社員の運転ミスにより起きたもので、一人が亡くなり救助に向かった一人が未だ意識を取り戻していないという悲惨な事故だ 実は、その亡くなった女性が最期に放った言葉を聞いた人がいた しかもそれを聞いたのは一人ではなく、複数いたのだ 彼女が最期に放った言葉、それは「たすけて」だった 救急隊員は何をしていたのか? 救う事が救急の仕事ではないのだろうか? さらに警察によると、彼女は娘を庇って車に挟まれた挙げ句爆発、炎上して死亡した 素晴らしい親子愛を感じるが、事故の一部始終を見ていた人によると娘と言っても幼い少女ではなく背の高い女性だったという 関係者によるとまだ小学生の女の子だと言うが、撮影された姿を見たかぎり信用出来ない 娘は何をしていたのか?あれだけの体格ならトラックを少し動かすくらい出来たのではないか? 事故を起こしたトラックの運転手が一番悪いのは当然だが、この二人にも筆者は憤りを隠せない
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