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「-っ」
言葉を詰まらせれば、以前『ムーンライトリバー』で聞いた陸の言葉が頭を過る。
『陽ちゃんは私たちの所に来る前に預けられてたところで、奥さんに関係を迫られてて…』
そこまで思い出せば、充分だった。
「・・・悪い」
「まぁ、私達も子細までは知らないんだけどね」
「軽々しく聞けるような話でもないしな」
コイツらの言い分も、もっともな話だった。
っていうか
「だから、陸はあそこまで過保護なわけ?」
「カホゴ・・・っていうか、陽ちゃんに関しては何て言うのかなぁ」
「とりあえず、二人のラブラブっぷりは、見てて分かりますけど」
呆れるように口を挟んだのは黄雨だった。
その点は、俺も同意だったので頷いておく。
前は『スキンシップ』とか言ってたけど、さっき帰って来た時も、空には肩に手を乗せたヤツ、あれが陽だったら抱きついてただろ、お前。
その意を込めて陸を見るが、ヤツは首を捻るばかりだ。
「ラブラブ・・・っていうか、陽ちゃんが倒れた時、介護してたの私だしなぁ。
空はその時、それどころじゃなかったし」
・・・介護、って
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