桜散る

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「それで、行くの?行かないの?」 前の席に座る七海 同じクラスで入学式の日に友達になったうちの一人 「行くって言ったじゃん」 「あれ?そうだったっけなー」 おとぼけ七海 「でさ、何着ていく?」 「んー、このままじゃダメ?」 「ダメだよっ」 「なんで?」 「あんた、わかってない。この学校でも1、2を争うオットコマエの先輩が来るんだから!」 「ふぅん」 肘をついて窓の外を見る 「あ♪先輩じゃん!!」 ルンルンで体乗り出して下を見る七海 「やっぱいいわぁ♪」 「まぁ、男前だよね」 「あれ?乗り気じゃないね」 「うーん…、なんとなくねぇ」 私が乗り気じゃない理由 それは、大好きな人に昨日振られたから 最悪な気分なんだけど、まだ話す気にもなれない それに、私には親いないからバイト休むのも嫌だった 生活できなくなってしまう でも、どうしてもついてきてほしいと泣きつく七海を見てると断れなかった
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