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俺は頭を抱えて生唾を飲み込む
やっ……やってしまった……
恐怖からか震えが止まらない
ここまで恐怖しているのには理由がある
天真爛漫でいつも笑っている彼女
しかし、怒らせると手がつけられない
日頃の反動なのだろうか
その姿は鬼?…いや、悪魔?……とにかく怖い
あれは付き合って間もない頃
些細なすれ違いでケンカになった
そこまでは良い
彼女もそんな事で激昂するほど馬鹿な人間じゃない
だが、そんな些細なケンカ中
俺は誤って彼女の地雷を踏んでしまった
最近、二の腕のたるみを気にしていた彼女
そこを突いてしまったのだ
俺から見ればなんて事無い
むしろスタイルはかなり良い方だ
充分細く見える
ただ、彼女が気にしていたから
嫌味半分でふと呟いた
その後の事はあまり良く覚えていない
気づいたら病院に居た
医師の診断によるとアバラ2本と左足骨折だそうだ
何をやった……昨日の俺は何をやったっ!!……
だが、怒らせたのなら色々と謎は解けてくる
この2つのケーキの謎も
俺が二日酔いな理由も
酔っ払った俺を介抱し
彼女は家まで俺を運んでくれた
お詫びと口直しも兼ねて、コンビニで彼女の好きなショートケーキを買って帰ったのだろう
その時事件は起こったんだ……たぶん……
そう考えればさっきのメッセージの謎も解ける
謝る途中で……寝落ちした?……
段々と明らかになっていく情報に背筋が凍る
しかし、また1つ疑問が出てきた
俺の身体に外傷が全く無いのだ
生きてる……
こんな事を考えてるのもどうかと思うが事実は事実
待てよ?……でも、外傷が無いって事は怒らせてはないのか?……
だが、その安易な考えはすぐに消し去られた
いや、だったらショートケーキが丸々残ってる説明がつかない……怒ってないなら、大好物を残して帰るはず無いしな……
謎は深まっていくばかりだ
そんな時、ふと嫌な考えが浮かんだ
………愛想尽かされた?……
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