気が付けば、あっという間に……

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彼女の全てを受け入れる気持ちで 安らかに目を瞑った 出会ってから3年 彼女には色々と迷惑をかけた ドライブデートの途中事故を起こし 不機嫌になった事もあった 就活が上手く行かず 彼女に当たり散らした時もある そんな理不尽な俺を見捨てず 彼女はずっと側で見守ってくれていた でも、振り返れば楽しい思い出ばかりなんだ 初めてのデート 初めての海外旅行 初めての同棲 初めての婚約 他にも沢山 彼女との思い出が走馬灯の様に蘇って来る あー、こんな事ならあの時…… ふと、頭を過ぎったこの言葉 何度も何度も頭の中で後悔を繰り返していた しかし、時が経つにつれ 段々と疑問が浮かんで来る 身体に違和感が無い あれ?…… すると、胸の中に飛び込んで来た彼女から聞こえて来たのは、すすり泣く声だけだった 俺を掴んだ手にグッと力が入る 「良かったっ!!……本当に会えたっ!!……」 涙声に混じりに呟く彼女の声をそっと聞き入る 「もぉ会えないかと思ったっ!!……どうにもならないものだと思ってたっ!!……」 いつの間にか 彼女から目を離せなくなっている自分が居た 彼女はそっと 涙でぐちゃぐちゃになった顔を上げた 「…………誕生日………おめでとう……」
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