今までの道

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外に出て、彼女から出たのは、ため息、それと私と会話したかったと言う言葉だった 私は勇気を出して彼女に話しかけると、驚いた顔を見せ、私が怖がっているのを知ってか知らずか、苦笑い気味の顔になった それに彼女は、今思えば緊張していたのだろうが、私はそんな事なんて気にしてられない状態になっていた ポロッと出た、可愛いね、という言葉に過剰に照れてしまった 今まで言われた事なんてなかったからだ そんな動揺を見せると更に、お嫁にしたい、なんて言われた その二つの言葉がグルグルしているうちに、何かの話しが終わっていて、また移動となった 河原の近くで一晩を明かす事になり、彼女と一緒に魚を取る だが、その後の事は考えてなかった 首輪は魔法を封じる物 誰も火を起こす事は出来ない 彼女の腕の中で暖められながらその事を伝えると、頭をナデナデされた 初めて感じた、小さな幸せだった  
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