もうすぐ、新妻…

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「…夏蓮。夏蓮。」 誰かが、私を、呼んでいる。 「ううん…だぁれ?」 佑樹が、私を下から覗き込む様にして、呼んでいた。 どうやら、私まで、この陽気で、うとうとしてしまって、抱き止めたはずの佑樹は、滑り落ちてしまい、私の太股を枕にするという図になってしまったようだ。 「…起きた?」 「…佑樹…ああ…ごめん。…私まで、寝てしまったみたいで。」 「構わないよ。先にうとうとしちゃったのは、俺だし、夏蓮、忙しくて、疲れてるだろ。」 「ありがとう。」 答える私に、佑樹は、ニコッと微笑むと、体を起こしてから、振り返る。 「お腹減っちゃったな。そろそろ、夕飯の準備しなきゃ。買い物、一緒に行かない?」 「冷蔵庫の中、何もないのか?」 「あるにはあるけど、大したもの入ってないよ。」 「余分なもの買うのは、無駄使いだから、一応、覗いてから買い物行こう。」 「さすが、夏蓮だな。そう言うところ、きっちりしてる。いい奥さんになれるよ。」 「期待に応えられるように、頑張るよ。」 私達は、軽いキスを交わしてから、立ち上がった。 私達の結婚式まで、後3ヶ月余り。二人の甘い一時だった。
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