もうすぐ、新妻…

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大きくがぶりと、ハンバーグの塊にかぶりつく佑樹は、お腹を減らしたいたずら小僧のようだ。ものすごくいい笑顔で、美味しいを連発する。 「そんな風に、嬉しそうに食べてる佑樹を見ていたら、こっちまで嬉しくなる。作り甲斐があるというものだ。」 「ごくっ。…だって、俺、ハンバーグが、世の中で一番好きなんだよ。好きなものをさ、仏頂面で食べてどうするの。やっぱりさ、笑顔で食事するのが、一番でしょ?」 「ああ、そうだな。好きなものは、、美味しく、楽しく、遠慮なく食べるのが、一番いいな。」 「だろう!だから、俺はね、愛情込めて作ってくれた君の手料理を、残さず食べるんだ。えっと…ついでに、君もいい?」 「アハハハ。そんな冗談を言えるようになったんだな、佑樹と私の仲は。 いいぞ。佑樹になら、いくらでも喰われてやる。何せ、私は、もうすぐお前の花嫁になるんだからな。」 「そうだね。夏蓮は、俺のところへ嫁いでくるんだよね。『…今日から、彼氏な。』って言われた時は、本当にビックリしたんだからね。あれから、あっという間だったよね、ここまで来るのに。」 「そうだな。あっという間だ。…私は、佑樹を選んでよかったって、今、とっても思っているんだ。幸せだよ、佑樹。」 「実は、俺もさ。」 二人の間に、今、言葉は沢山いらない。信頼と愛情さえあれば、今は、何もいらない。 私は、もうすぐ、佑樹の妻になるんだから。
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