もうすぐ、新妻…

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「美味いなぁ。夏蓮の作る料理は、いつも美味いよ。夏蓮が、料理の出来る女性でよかった。 ふふふ…俺、結婚したら、太りそうだ。」 佑樹が、嬉しそうにそう言うんだ。 「誉めてもらって光栄だよ。だけどな、作れるのは、当たり前だと思うぞ。 私は、お前の嫁になるんだから、家事くらい出来んと、笑われる。」 「そういうもの?」 「ああ、そういうものだ。」 「もし出来なかったら、どうするつもりだったんだ。」 面白がって、佑樹が聞いてくる。 「そんなの簡単だ。食べるものは、美味しい惣菜が山ほど売ってるし、最悪、外食すればいいだけだ。洗濯だって、クリーニングに出せばいいし、掃除も、ハウスクリーニングを頼めばいい。 でも、そんなのばかりに頼るようじゃ、大人の女として失格だと思わないか。 私は、一通り出来て、当たり前だと思うがな。」 「さすが、夏蓮だね。俺、結婚相手が、夏蓮でよかった。」 「後な…好きな男のためなら、女は、出来ないことでも、努力して出来るようにするもんなんだ。」 真っ直ぐ佑樹を見て、私は、言ってみた。 「俺、惚れられてます?」 「…あ、当たり前のこと聞くな!…ほ、惚れてなければ、努力などしない!」 本当に、何を考えてるんだ…佑樹は。私がなんで、狼狽えなくてはならんのだ。 「可愛いなぁ、そういう顔の夏蓮も、とってもいいよ。」 私は、なんだか気恥ずかしくなって、何も言えなくなってしまった。
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