就寝法

決まりごと

本社まであと３駅かというところで、青山は頭がぼーっとしてきた。

前日、新入社員歓迎会で終電間際まで酒を飲み、帰宅してから研修で提出しなければならない課題が終わっていないことに気付いたため、５時間ほどしか眠っていなかった。

就寝法が世の中に浸透していないことがうかがえる。

本社まではあと１５分ほどかかる。１０分だけ目をつぶることにした。

視界を真っ暗にして、間もなく意識はなくなっていった。

この時間も立派な睡眠時間としてカウントされる。

紛れもなく、国家方針に従っている行動であるかのように思われた。