始まり

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雪にとっては、何気ない日常でとても幸せだった。 賢治の手を引っ張りながら雪は少しだけ微笑んだのだった。 ガラッ! キーンコーンカーンコーン 雪「はぁ、はぁ… な、なんとか間に合った…」 賢治「本当、ギリギリセーフ…」 2人は息を切らしながら教室に入った。 先生「おら!小川、小林!何しとる!さっさと席につけ!チャイム鳴ってるぞ!」 後ろのドアから先生が入って来て、2人はそそくさと席についた。 雪が席についたら、前の席の子が話かけてきた。 みゆ「雪おはよっ!超ギリギリだったじゃん」 この子は早川みゆ(はやかわ みゆ)。 雪の親友でなんでも話せる友達だ 雪「みゆ…おはよ~、とんだ馬鹿のせいで遅れそうになったよ…」 雪がはぁ~と大きな溜息をついた。 みゆ「ふぅ~ん? 遅れそうなら置いてくればいいのに、そんなに賢治君の事が好きなんだねぇ~?」 みゆがニヤニヤしながら雪に言ってきた。 雪「だ、だ、誰があんなやつ!! 好きなわけないわよ!」 雪は顔を真っ赤にしながら叫んだ。その瞬間 先生「そこ!うるさいぞ!今は朝のホームルーム中だ、静かにしてろ!」 先生が、みゆと雪に怒鳴った。 2人は、はーい…と頼りなさそうな返事をして黙った。 先生「えー…突然だが転校生を紹介する…と言いたいところだが、時間の都合で少し遅れてくるそうだ。 2時間目の終わり頃に紹介するぞ」 転校生という言葉に、クラスはざわざわし始める。 クラスの女A「転校生?急すぎじゃない?」 クラスの女B「女かな?男かな?どんな子だろう…」 クラスの男C「俺好みの可愛い女がいいなぁ~?」 クラスの男D「なんでその転校生は遅れたんだ?」 クラスの女E「さあ?まあ家庭の都合なんじゃない?」 クラスの各々は自分の考えを話し出した。 雪とみゆも話し始めた。
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