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次の日
その日、運悪く2人揃って寝坊してしまった。
雪「早く早く!準備してよー!!
ただでさえ私が寝坊して、賢治の家来るの遅れたって言うのに!私がついてもあんたまだ寝てるんだもん!!」
雪は、賢治に向かって怒鳴り続けていた。
賢治「ごめん!今日は余裕で遅刻する!雪だけでも先に行っててくれ」
賢治は申し訳無さそうに言う。
すると雪は、なに言ってんだこいつ?とでも言わんばかりの表情をした。
雪「私が間に合って、あんたが遅刻したら私がなんか申し訳ない気持ちになるのよ!」
賢治「そんな事言っても、マジ余裕で遅刻するぞ! それに俺たちも2年生だし内申下げる訳にもいかないだろ」
うっ…と雪は唸った。
雪は成績は中の下で、お世辞にも頭が良いとは言えない感じだった。
成績も下なのに内申も下げる訳にはいかない…
雪は考えを改めた。
雪「わかった、じゃあ先に行ってる。
賢治もなるべく遅刻しないようにね。」
そう言うと、雪は手を振りながら学校へ向けて全速力で走った。
賢治「走り過ぎて転けるなよー!!」
走る雪に向けて大声を出した賢治だった。
雪は教室に着き、時計に目を向けた。
雪(あれ?まだ、5分くらい余裕あるな… 全力で走りすぎたかな…)
などと考え、賢治を置いてきた事に罪悪感を感じた。
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