1輪目 リクという花

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「僕、仕事が無いから・・・・・・お金も無くて。ちょっと助けてくれると、ウレシイな」 金か――吉井のような男には、かえって安心する事情だった。 皮肉げに口を歪め、いくら欲しいのかリクに聞く。 一回3万円、吉井がしたくなったらで良いとの事だった。 恋人もいなければ、結婚の予定もない中年男にとって、願ってもない気楽な関係だ。 もちろん、吉井はこの援助交際を承諾する。 こうしてリクとの、事故のような関係が始まったのだった――。
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